2008-09-20

空っぽの笑み



何もかも置いてきてしまったような気がして

大事なものを全部置いてきてしまったような気がして

私は こんな遠くで 空っぽになって佇んでいる

娘の声も 母の声も 届かないくらい地球の果てで

ぎこちないうそ笑いを浮かべて 

いったい何を楽しい振りしているんだろう


どこまで自分を騙せば気がすむんだろう








2008-09-12

背中

悲しくても悲しいと言わず

苦しくても苦しいと言わず

涙を眼の奥にぐっとしまって

凛として前を見て立ち

後ろを振り返らず

前を行く先達として

確かな背中を見せながら

私はどこまでも先を歩いていく

着いてくるあなたを信じたいから

あなたが私を見る時


ぎゅーっと雑巾を絞るように

心がしめつけられる

あなたの一言は 槍のように

胸をえぐって突き刺さる

あなたは何も感じない

いい気味だと思う

それだけ?

私が受けるべき制裁だという?

気がつかないまま良かれと思い

大事にしてきたあなた

あだとなって向きを変えるブーメラン

なんとか肩で息をして

あなたを見る

ようやくあなたが私を見る

睨む目

怒る目

蔑む目

嘲笑う目

あなたが私を見てる