2008-07-21

すれちがい親子

無責任 
という言葉の中に自分を押し込めたら
身動きできなくなる

これだけ 日々 
思って思って思っても 思うだけでは
何も変わらない

でもどうやって
あなたに伝えたらいいのかわからない
ここにある思い

あなたは聞かない
うるさいなっ、もう切るよ! て言ってそれだけ
さっと交わす

強く言えば
強く言うほど もっと遠くに逃げようと
すり抜ける

学校からの連絡
遅刻、さぼり・・・ママの知らない処での
あなたの行動

何言ってんの?
だってさ親なんてやってないじゃん!
いつもいないじゃん!

ママがいけない!
ママがしてきたことが間違ってるんだよ!
勝手じゃない!

どっちに行っても
道がふさがっていて行き止まりの通路たち
淀んだ袋小路

いつだって
あなたとのことを苦しいほど考えているのに
どうして伝わらない

出ない電話に
いらいらして 胸がずずうっと重く苦しくなる
どこにいるの

知ってる?
こんなに心配して頭がおかしくなりそうな
ママの気持ち

ママが今を捨てて
あたたのもとに戻ったらあなたは幸せ?
ホントにそう思う?

ママの決断が
あなたの人生を決めてしまったって言う?
ひどいママって

でもそれだけじゃないよ
巣立ちのあなたがもがいているのは
私からだけじゃない

あなた自身なの
あなたが超えたい壁はあなたの中にある
見えてないだけ

過去には戻れない
来た道は振り返ると もう消えてしまっていてるのよ
前に進むしかない

見えない先へ
どうやってか どうやってかしながら もがいても 
なんとか歩くしかない

だからねえ
ちゃんと電話に出てよ  もっとたくさん話をしよう
いつだって待ってる

何が起きても
あなたより大事なものなんて存在しない
ずっと永遠に








2008-07-14

凪 束の間の永遠


生きていると ときに
凪のような時間に出会う
ほんの束の間でしかないのだが
永遠のように思えるじっと止まった安寧


普段の喧騒と悩み
てんてこ舞いの狂い舞い
消したいくらいヤヤコシイあれもこれも
フッと魔法にあったかのように見えなくなる


海が凪いでいる
そっとそっと静かにやさしく
みんなが別々の所にいてもちゃんとわかる
大丈夫だよって すべてオッケーだよって 聞こえる


こんな不思議な
エアーポケットみたいな時間
感じている自分が「ちょっと嘘じゃない?」
実はおとぎ話の夢の幻なのかもしれない


でもわかってる
この永遠みたいな凪は
またすぐに消えてしまうんだって
ああ あんな時があったねっていつか思う自分


だから今日の一日が
どんなに貴重でありがたく
どうして永遠みたいに長く感じるのか
そのわけがわかって ありがたくて 涙


束の間の永遠を 
ああ あなたに かんしゃ