2008-08-07

いらだち


荒れ狂う娘を前に立ち尽くす私がいて
飛んでくるものが当たらないように気が気じゃない
微妙に私をそれて飛んでくることに気がついて
でもやはりブラブラ揺れる電気のコードはちょっと怖い
私には当たらなくても私のコンピューターの画面に命中
ピシリ!傷がついた画面 動揺する私 あらら…と叫ぶ
次に出た水まき作戦は私のベッドルームを濡らす
逃げ込んだバスルームの窓からも水しぶきが入る
鍵をかけたトイレのドアは壊れるほど叩かれる
壊そうと思ってはいないのだろう ギリギリで止んだ
このひどく荒らされた混乱の部屋をそのままにしておこうか

主人は驚くはず 「誰がこの部屋に入った?何があった!」と


私と娘の二人だけになると突然起こるこの状態 

密室の葛藤 精神錯乱母子事件

誰かに言うべきか

電話が鳴った
主人からだ
「どうしたの?様子が変だね 何かあった?」
何を言うべきか 何を言わないべきか
誰かに助けを求めたい 「第三者」がいれば変わるはず
そう思いながらも何も言えない何も言えない
娘の非を連ねたら 娘を非難するだろうことは一目瞭然
娘を非難されたら一番嫌な思いをするのは私だ
私は被害者でありながら 加害者を守ろうとしている

娘の安寧な心を誰よりも願い すべて私の中で解決しなければならない
わかっているのに 娘の味方は私しかいないということを 
板挟みのなかでもがく 袋小路への道
あと2日しか一緒にいられないのに
どうしてこんな時にこんな状態を作り出すの
溜息もでない胸のつかえ 無言の慟哭がこだまする

ゲームだなんて言わないでよ 

私はいつだって本気 いつだって いつまでだって
ああ 娘よ 

ああ 私のかけがいのない命である娘よ

立ち尽くす母親を あなたはいつか鏡で見る