我慢することが大事なんだからね。
母はそう言った。
私に足りないもの。
我慢すること。
ひたすらじっと耐えて我慢すること。
私はまたしても我慢せずに思いをぶつけてしまった。
思ったことを思った通りに。
これで終わりになるのかもしれないなんて考えもせずに。
自分の気持ちをわかってもらいたいという一心で。
訴えた。
心の奥底から。
それがいいか悪いかなんて判断が先に来るもんじゃない。
結果を予想しながら行動するなんて真似はできない。
そんな操作的ロボットなんかじゃない。
逆にいつも希望的感覚で前へ進んでいるんだから。
わかってもらえるだろうという期待で動いているんだから。
きっともっと分かり合えるだろうって信じたいんだから。
そんなんじゃないって?
我慢すべきだって?
世の中はそんな甘くないって?
また馬鹿なことをしでかしたって?
いつまでたっても学ばないって?
どうしてわからないんだって?
そうなの?
我慢すべきなの?
妥協して上っ面でわかった振りをするべきなの?
いやなことは目を瞑って見ない振りをするべきなの?
器の大きな振りして何でも大丈夫よって微笑んで?
それが人間の掟?
また入り込んだ迷路。
ぐるぐる回ってたくさん歩いてきてもここに来る。
いつも袋小路に溜まってる同じどろどろ。
懲りないヤツだなって笑えない。
私はこれしかできない。
こんなヤツだってわかってもらわないとあなたと一緒に先に進めない。