あなたがいなくなったこの世界が信じられない。
オモニ。
あなたは、今いったいどうしているのです。
天国から私を見て、そこでどうしているのです。
私を苦しめ続けて、私はここまで逃げてきたのに。
あなたがいなくなてしまったら、私は何から逃げいていたらいいのかわからない。
年末に、久しぶりに、本当に何年ぶりかにあなたの声を聞いた。
病室からの国際電話。
息をハアハアさせながら「運命だと思って・・・運命だと思ってがんばってや・・・」と私に言った。
そうか、私の運命か。
あなたが病床にあってあと数日の命というのも、あなたの運命か。
「ありがとう」と私は言った。
それしか思い浮かばなかった。
何に対してありがとう?
死に行く者を前にして、私とあなたの過去を考え、私は何と言ったらいいのだ。
「がんばって」とは言えなかった。
苦しみの真っ只中にいるのに、これ以上頑張るなんて辛すぎる。
あなたに何と言ったらいいのだ。
「ありがとう」は、あなたが私にくれた辛い思い出、拷問の日々に対してだ。
あそこまで、私を追いつめてくれて・・・「ありがとう」。
決して忘れることができない過去を「ありがとう」。
そのお陰て私は今ここにいる。
こんなに強くなって、こんなに柔軟になって・・・。
私はあなたとの生活から、どんな状況にあっても生きることができる術を覚えたのだ。
もう、何年も会っていないのに、もう会うことはできなくなってしまった。
元夫が「もう焼かれて、骨だけになってしまったよ・・・」と静かに言った。
私の子供たちもその骨を拾い骨壷に納めたそうだ。
私の中のオモニは、決して骨ではなく、今もまだあの薄笑いを浮かべびっこを曳いて歩く姿。
センスの悪い派手な洋服に金のネックレスをブラブラさせて、強気で話す大阪訛りのしわがれ声。
私は・・・私は、とうとう地球の反対側までやってきて、上辺だけでも幸せに生きています。
「ありがとう、オモニ」
私は、あなた家の嫁でした。
至らないことばかりの嫁でした。
それは、決して消すことのできない事実です。
だから、あなたに言うのです。
감사함니다.


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